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ポリフェノールとお肌の関係 ① | 札幌中央区ニキビ・アトピー・漢方治療宮の森スキンケア診療室

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お肌の基礎知識

vol.10

ポリフェノールとお肌の関係 ①

フレンチパラドックスと云う言葉があります。「フランス人は、他の西欧諸国の人々よりもチーズやバターといった乳脂肪、肉類、フォアグラなどの動物性脂肪を大量に摂取しているにもかかわらず、心臓病での死亡率が低い」と云うものです。これの原因として、フランス人はワインをたくさん飲むからだ、という説があります。ワイン、特に赤ワインにはポリフェノールが多く含まれ、その効果で心臓病での死亡率が低いのでは、と云われています。しかしながら、あくまでも仮説であって、真偽は定かでありません。否定的な意見も多くあります。しかしながら、真っ向から否定せずに、ポリフェノールの身体に及ぼす影響に関して学んでみる必要はあるのではないでしょうか。

<ポリフェノールとは何ぞや>

ポリフェノール(polyphenol)とは、たくさんの(poly)フェノール(phenol)と言う意味で、分子内に複数のフェノール性ヒドロキシ基(ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環に結合したヒドロキシ基)を持つ植物成分の総称です(有機化学)。その種類は5000種に及びます。
植物の光合成によってできる色素や渋み、苦味の成分であり、本来は植物の細胞の生成や活性化を助ける働きを持つ物質です。
ポリフェノールは抗酸化作用が強く、体内で発生する有害な活性酸素を抑える効果があります。この作用のためポリフェノールには、動脈硬化を抑える発癌抑制抗老化作用(アンチエイジング)成人病予防(糖尿、高血圧、肝疾患)などさまざまな効果があるとされています。
では5000種にも及ぶポリフェノールのうち、代表的にどのようなものがあるのでしょうか。

<ポリフェノールの種類>

大きく分けて、ポリフェノールには、”フラボノイド系”と”フェノール酸系”の2種類があります。

フラボノイド系”は、植物の光合成によって生じた色素成分です。
代表的なフラボノイド系ポリフェノールには、カテキン(緑茶、紅茶など)、アントシアニン(ブルーベリー、ぶどうなど)、ケルセチン(玉ねぎなど)、ルチン(そばなど)、イソフラボン(大豆など)などがあります。

フェノール酸系”は、植物の光合成によって生じた色素以外の成分(苦味、渋みなど)です。
フェノール酸系ポリフェノールには、クロロゲン酸(コーヒー豆など)、エラグ酸(イチゴ、ざくろなど)、リグナン(ゴマなど)、クルクミン(ウコンなど)、タンニン(柿、ワインなど)などがあります。

<02/04/2018 札幌市 中央区 皮膚科 宮の森スキンケア診療室>

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